個人的に好きなP99にも、コンシールド向きなコンパクトモデルが存在します。
コンパクトピストルが大好物なので、そりゃ持ってないわけがないので、引っ張り出して紹介することにしました(^^)
銃はコンパクトにすればするほど扱いにくくなりますし、開発側も設計に四苦八苦するものといいます。
単に切り詰めれば良いというわけではなく、発射ガスのプレッシャー負荷具合も変わるから、全ての構造を見直さなければいけません。
コンパクト化するというのは、もはや「新しく設計し直すこと」に近いくらいの大仕事。
ワルサーのロゴと、P99C ASというモデル名。ASとは"アンチストレス"と呼ばれているトリガーシステム。
初弾装填後にデコッキングして、ダブルアクションに戻した際、ダブルスタートでの射撃で重いトリガープルを感じないように…というものらしいですが、よくわかりません。笑
ドイツ語はわかりせんが、要するに「取り扱いに注意してね」とあるようです。
スライド中央に溝があったりとコストのかかるデザインですが、この中期型タイプのスライドが一番好み。
右側はライセンス生産の表記や、フレーム側には日本製であることが記載されています。
マガジンキャッチレバーは中期の中の前期寄りタイプ。
後期になるとトリガーガード中央あたりまでレバーが伸びていて、トリガーにかけていた指を下に降ろすような感じで操作できるようになります。
お決まり「マニュアル読めや!」の文字。
スライド後方にちまっとニトロマークが入ってるんですね。撮影時に気付きました。
ワルサーから設計図を取り寄せているだけあって、さすがの再現度。
このインジゲーターが大好きなんです。視認性も良く、触れてもわかる…すごく良いと思うんですけど、賛否両論あるようですね。
真っ暗闇でそっと確認する作業したことあれば、あったほうが良いと感じると思うんですが…。
以前のP99紹介記事で記載し忘れたトリガーシステムがあったので、今回ご説明します。
装填後にシングルアクションの発射状態が整うのですが、見た目はダブルアクションのトリガーポジション。
このまま射撃を行うとトリガープルはシングル。
トリガーを少し引くと、カチッとシングルのトリガーポジションにセットされる、2ステージトリガー機能。
ここでデコッキングをかけると、インジゲーターもトリガーもダブルポジションに戻り、そしてロングストロークになります。
でも、シングルポジションから先ほどの写真の状態(ダブルポジションだけどトリガープルはシングル)の状態に戻したいだけの時もありますよね。
そんな時、写真のようにバレルがティルトする程度までスライドを下げると、シングル発射状態を維持したままトリガーがダブルポジションに戻ります。
実弾射撃の際にこの機能を知って、帰ってきてからいざマルゼン製で試したら再現されていたと気付きました。
ちなみにトリガープルの感触までそのまんま、まるっきり同じなので、P99はカチャカチャいじってると「あれ?今どっちを触ってる?」とわからなくなるほどの再現度。
グロック26の紹介記事でも記載しましたが、実弾だとコンパクトならではのハードキックですっぽ抜けちゃうんじゃないか?と不安になるようなグリップ。
グロックよりも細身で丸々とした握り心地でストレス少ないんですが、滑り止め効果があまりないので、正直ちょっと不安。
そうだ!ステッピング加工しちまえ〜!とお試しでやってみたら、これが素晴らしく食いつくようになって満足。
P99Cは、なんかツルツル滑って嫌なんだよなぁー…と感じていた方にはオススメです。
これならグロック26でもP99Cでもどっちも選びたくなる。
全長に関しては若干、P99Cのほうが大きいかもしれません。
また、スライドの幅もグロックより厚みがありますが、コンシールド性で不利になるほどの差は感じないレベル。
全高はP99Cのほうが小さく、コンシールド面においてはモコッとしずらいでしょう。
ただし、そのぶんフィンガーレスト部分が小さくて指が少しだけ収まりきらない違和感は感じます。
小指に力が入らないとリコイルコントロールできないというタイプの方には向いてません。
ノーマルサイズのマガジンも使えるので、エクステンションアダプターをかまして、グリップはノーマルにすることも可能。これなら小指の問題も解決です。
ちなみに実銃のP99は15発。元々は16発でしたが、リロードに無理があり15発に改善されました。
P99Cは10発。カスタムレスト等使うとサイズ変更なしに11発または12発にできます。
ジェリコにも似たマズルフェイスがまたかっこいい。
デザインはグロックに比べると流線型でスマートな印象です。
好きなのはこっちだけど、実銃でバックアップディフェンスにどっちを選ぶかと聞かれたら、余計な機能がなくてトラブルリスクの少ないグロック26でしょうねー。
いまやポリマーフレームの銃がオーソドックスな時代。
プラスチックなんて銃じゃねぇ!バカ言ってんじゃねぇ!と受け入れられずに、独りぷんぷん丸だった友人の祖父を時々思い出します。笑
自分も好みは金属製の銃ですが、やっぱりコスト面や重量面、メンテナンスでもポリマーフレームはメリットだらけ。
流線型のデザインも最近は当たり前になってきたので、今後も業界の動向は楽しみですね。
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