初めて見た時はフルサイズだったので「面白いなぁー」くらいの興味で、買ってみよう!までは考えませんでした。
だけどコンパクトモデル、しかも実物同様にキュピーンと光るスチールブラックモデルが登場したら、買わずにはいられません。笑
元々、面白みで興味はあったので、3インチの存在を知ったらほとんど迷わずに購入しました(^^) ちなみにマルシンのXカートリッジタイプはこれが初めて。
MATEBA社の2006Mです。357マグナム、または38スペシャルを発射できるリボルバーで、装弾数は6発。ちなみに装弾数7発のモデルが2007M。
※攻殻機動隊のトグサが所有するのは2008Mという半分架空の銃。
通常のリボルバーはシリンダー最上部が発射されるのに対して、マテバは最下部から発射するのが特徴。
これがマテバのオートマチックリボルバーと勘違いしてる人もいますが、オートリボルバーはマテバ6UNICAという2006Mの改良版。これとは違います。
イタリアの食品関係の会社だったようですが、二代目社長の趣味半分でレースガンを作り始めたのがマテバリボルバーの起原のようです。
つぶれては再起して…を繰り返しているそうですが、初代社長が亡くなってからの動向を聞いた段階でおおよそ「つぶれるな」と予想できちゃいました(^^;;
詰み立てた信頼と実績は、二代目が継ぐと知った瞬間から確実に薄れます。そんな時に方向転換しちゃったら、まず援護してくれる人はいません。
しばらくは初代の軌跡をたどらないとマズい事になるのは目に見えてるのに、なんだかその判断ができずに倒産させちゃう二代目をよくみます。完全なあるあるですね。
うちの会社は子どもたちに継がせるつもりはないので、自分にとっては他人事。笑
しかし新しいことにチャレンジする着眼点は優れていたようで、マテバシリーズを産み出しました。
経営センスが良ければうまくいくとも限りませんし、どちらかといえばエンジニアセンスが優れている方がかっこいい!
そうして“限りなく手に近い位置“で撃ち出せるローコア設計のリボルバーを完成させたエミリオ・ギゾーニさん。発想まではともかく、造り上げちゃったのは本当にすごいです。
実銃でもマルシンでもバレルを交換できるのが素晴らしい!
メンテナンスの他、バレル長を変更したい時も同じ手順でカスタマイズできるのは画期的。
スイングアウトすると真上に跳ね上がるのはかっこいい!
しかしながら、スプリングレートの問題か銃を少し左に傾けただけでシリンダーが戻ろうと落ちてくるので、弾の装填がかなり気を使いストレス。
シリンダーが戻らないように少し右側に傾けつつ弾を込めるか、銃自体を真下に向けるか、とにかく面倒。実際、実銃でも不満が多く出ていたそうですね。
その問題が解決すれば、真上にスイングアウトするのはメリットあるのではないでしょうか。一般的なリボルバーはすぐ右側に本体があるので装填時に邪魔に感じる場面もありますが、マテバでは邪魔する物体がありません。
視認性も良くて、シンプルに“込めやすい“と思います。
ただしスプリングで跳ね上げている以上、スプリングを強くすればそれだけシリンダーを戻す時に力が必要。
一般的なリボルバーのように振り子の原理でシリンダーを戻す方法が使えませんから、そこは明らかなデメリットでしょう。
上部から見ても少し複雑なデザインに見えます。
フロントサイトが乗っかってるのは、バレルの上にあるカウンターウェイト。
なんのためにフレームより低くして、フロントサイトの背を高くしたのか。
高さを合わせたら重くなりすぎてしまうから?
それとも高低差をつけることに意味があったのかもしれません。
おかげでお世辞にも狙いやすいとは言えないサイティング。
高さを合わせてくれるだけで、かなりマシだったはずなのに。
なんて考えていたら、最近、マテバのブラッシュアップ版の存在を知りました。
それでは高低差を極力減らし、そのぶん質量が増したカウンターウェイトには肉抜きをして、放熱効率も上げているデザイン。
ネットから拾った画像ですが、これええやん!と惚れ惚れしたそいつの名はキアッパ・ライノ。
マテバ社倒産後、色々あった後にエミリオ・ギゾーニさんが就職したのがキアッパ・ファイアーアームズ社。
そう…マテバを作った人がブラッシュアップしたモデルなんです。
マルシンさんが出してくれないか密かに期待してます。
リコリス・リコイルで真島が使っていたとか。
いいセンスしとるやんけ。
奥さんと「かわいい」「面白い」と盛り上がってた時、ふと動物のワニに似てると思いました。
奥さんは「ワニにも見えるけど、どっちかっていうとサイに似てない?」と。
確かにサイにも見える!なんて話をしながら、シナプスがピリピリ。
あれ?サイってライナースレスじゃないっけ?
キアッパ・ライノの“ライノ“ってもしかして…と調べてみたら、当たりでした。
シルエットがサイに似てるからと命名されたそうです。
ハンマーは結構下の方だけど、そもそもグリップがあるため、言うほどローコアでもありません。
ざっくりですがグロックと同じくらいのコアポイントなので、グロック32(357SIG)と似たようなリコイルなのかなとイメージしてます。
ハンマー式である以上、これが限界なのかもしれません。
さらに発射軸に近づけることができるとしたら、マルゼンのAPSみたいなデザインじゃないと無理そうですね…。
マルシンのマテバにはグリップが2種類。プラグリまたはウッドグリップですが、もちろん木製を選択。木グリは自分にとっては重要なので。
グリップ底にはガス注入口があります。マルシンの銃は実物グリップがつけられないのがネックなので、そういう意味でも最初から対応の木グリがついてるのはありがたい。
ガス缶によってはノズルが届かない可能性がありますが、今のところ手持ちのガス缶で困ったことはないので大丈夫かと。
少なくともTANAKAのペガサスよりは入れやすいですよ。
Xカートリッジのリボルバーはこの銃でデビューしましたが、思っていたよりもちゃんと造ってあるので驚きました。
15〜20年前に散々チープな銃をかまされた記憶が強かったので、こんなにしっかりしたメーカーになってるなんて!
カートリッジも重量感あっていい雰囲気だし、何より装填する楽しみもあって、充分満足できました。
リボルバーはタナカ一筋で15年以上。それを変化させた一挺です。
スナブノーズでしかもノンフルートシリンダー。これは私のツボを押さえた銃です。笑
ノンフルートシリンダーのリボルバーだけでも4挺あるくらい、溝無しのすっきりしたデザインには目がありません。
これでキアッパ・ライノまで登場したら買わずにはいられない!
今のところ同社アラスカンも狙っています。
ただしスチールブラックのノンフルートverしか興味ない上、できれば木グリを…と様子見中。
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